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ぼくの木馬座始末記 17 クマのプーさん 4 小道具をつくる

小道具関係はマンションでは手狭ということもあり、近くのガレージを借りてアルバイトと一緒に作っていった。
 ■ アルバイトは小池さん? ■
 アルバイトはMさんといって、めがねにちぢれっ毛で藤子不二雄のまんがに登場する
小池さんそっくりだった。Mさんは細かい作業を丁寧に仕上げる男で
ウサギが使う塵取りを作った時など、木材でまるで民芸品のような作品に仕上げた。
丁寧な分、時間はかかるが、黙々といい仕事をして大いに助けられた。

 ぼくがMさんを最初にみかけたのはガレージで仕事をする2ヶ月くらい前、
三井映画のバイトとして影絵撮影でスタジオに出入りしていた時だった。
この時の影絵はNHKみんなの歌の1曲「冬の歌」。
この曲は12月から翌昭和47年1月にかけて放映された。
(だから相当急ぎの仕事だったわけだ。)
元気のいい合唱曲で気に入っていたのだが、今では聞くこともできずちょっと残念だ。
 僕が撮影現場を覗いたときには子どもたちが雪玉をころがして大きくしていくシーンだった…
スクリーン全体をブルーのカラーフィルターで覆い、丸く切りぬいたところだけが
白く浮き上がり雪玉を表現する。少しづつ切り抜きを大きくしていくわけだ。
調べてみるとみんなのうたで藤城清治は1961年4月、5月の「どじょっこふなっこ」から
合計33件の映像を発表している。その最後がこの「冬の歌」ということがわかった。

 ■挫折した目玉づくり ■ 
 ロバのイーヨー役は通称ウマさん。彼が元木馬座の『ピーターパン』で
ワニのスペシャリストだったことは前に紹介した。
このウマさんがどうしてもイーヨーの目玉を動かせるようにしてほしい…
というリクエストがあった。

 ぼくはロケについていたときにケロヨンの面を見ていたので
目玉をパチパチさせる仕組みはわかっていた。
問題はFRP製の目玉を作ることだ。
ブリキと石膏で型をとるところまでは良かった。
でも型からFRPで成型することがうまくいかなかった。
部分的にへこみができ、硬化も不十分で使い物にならない。
 ガレージは床がコンクリートで石油ストーブがあるとはいえ寒かった…
FRPがうまく硬化しなかったのは温度が一因だったのか…
 結局、時間をかけられないため、丸太を削って紡錘形を作り、
両側に釘を打ち込んで軸にするという何とも原始的な代物が出来上がった。
それでもウマさんは目が動くようになったことを喜んでくれたのだった。
 zozomedama057_convert_20120107142327.jpg

■ 巨大なゾゾ ■
 どちらかといえば地味な演目の『クマのプーさん」だが、
文字通りの大物キャラクターが登場する。
あんまり大物すぎてマンションでは作れないからガレージ送りになった。

 それはゾゾという生き物で、3人がかりで中に入って操作する代物だった。
胴体と頭の原型はMKさんが発案し竹細工屋さんに頼み、
巨大なカゴが二つとこれまた巨大な先細りのカゴが届いた。
それに毛足の長いボアをはっていく。先細りの方は布を張り、牙になった。
胴体の内側には井桁に垂木を組んで担げるような仕掛けも作った。
4本の足はロングスカートの裾に底を抜いたタライを取り付けた。 
前足役は一人なので超太めの吊ズボンをはく要領だ。
但し、裾がタライだからかなりのガニマタになる。
 zozomedama058_convert_20120115000009.jpg ←<ゾゾの舞台写真>

 舞台でゾゾはほんの一瞬だけ、上手から下手へ通り過ぎるのだが、
その姿は多分観劇した子どもたちの記憶には長く残るものだったろう。
  
こうして人形、小道具の準備が進む中、僕には役者としての出番も用意されていたのだが…これは次の話…
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No title

象も作られたのですね。これは大きくて迫力がありそうです。
足の底が盥というのも面白いです。写真があれば、どのような形かが分かり好かったのですが。

Igokahさま 

> いつもコメントをありがとうございます。

 管理が悪く、手元にほとんど資料がない状態でブログをかいています。
それでどうしても図解になってしまい申し訳ありません。

No title

16、17も読ませていただきました。資料なしでよく詳細まで覚えていらっしゃいますね。
まだまだ、頭の能力には自信をもってよろしいのではないでしょうか。
35年くらい前、小さな会場で一緒に人形劇をつくったのが懐かしく思い出されました。素人ばかりの中で、適切なお手本を見せてくださり、私もそこから人形劇を作る際の精神を学ぶことができました。
あの背景には、木馬座でのこうした体験があったのですね。
粗大ごみ置き場で拾ったマットレスのウレタンや、自分たちの古着で作った人形は、名実ともに手作り、見た目も手作り感いっぱい。
でも、子どもたちの見るところは、おとなが気にしているようなところじゃないんだなと、あのとき痛感しました。その後の私の、子どもとの付き合い方にもおおきく影響しているような気がします。
私とサンタさんとの画期的な出会いを、あらためてどこかにいらっしゃる神様に感謝したいと思います。

おらあ三太だ さま

 コメントありがとうございます。

今手元に残っている資料は元の木馬座分を含めてパンフレットが8冊、チラシ類が5点、
上演台本が2冊…それだけです。当時の手帳、ノートの類はすべて散逸しました。
資料がとぼしいので、覚えていることしか(それも多分に自分の思い込みですが)
かけないのでタイトルも「ぼくの…」とした次第です。
 ゴミ置き場から持ってきたマットレスのことを知っている方は限られますので、お顔が思い浮かびます。
もうしばらくこのモチーフは続きますので引き続きお読みいただければうれしく思います。

ゾゾの写真をアップ

アヨアン・イゴカーさま
写りは悪いのですが、ゾゾの舞台写真がありましたので、追加しました。

No title

写真掲載ありがとうございます!
随分大きいのですね。この兎や熊の頭部は、生田の倉庫にあって、何回も使いまわししていたと思います。
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プロフィール

楽葉サンタ

Author:楽葉サンタ
元児童劇団員、元図書館員…
リタイアした現在は幼児でも遊べる人形劇を楽しく研究中…
妻一人、子ども三人、孫四人

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